桜井あけみ  議会レポート  No.16  2010年 12月

2010年 12月23日発行


 年末のなんと気ぜわしいことでしょう。私の机の回りには整理されずに積まれた書類や文章が至るところに積み上げられています。このレポートがみなさんのお手元に届きましたら、年賀状と大掃除と片付けが待っています。
12月定例議会が終わりました。今回の定例議会は私たち議員も来年、改選時期であり、また斜里町の町長選も行われる見通しですから、少しいつもと様子が変わっていました。でも、町の様々な事業や計画については変わることなく審議が行われました。
病院のこと、ゴミ処理のこと、福祉のこと、大風被害のこと、これからの町の方向性などについて、このレポートでお知らせさせてください。



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レポートを書いている今日は雨です。おかしな天候が続きます。






オオワシとオジロワシがたくさん見られる季節になりました。



2010年10月から12月まで
どんなことしてたのか?




●  9月19日・ウトロマーケット開催(ウトロ道の駅横で)
●  9月26日・ウトロ自治会パークゴルフ大会(またまたブービー賞!)
●  9月28日・知床五湖の協議会
● 10月 5日・総務文教常任委員会町内所管調査
● 10月16日・愛護少年団、ユネスコ知床大会に参加
● 10月20日・広報委員会
● 10月21日・網走管内議員研修会(清里町)
● 10月26日・臨時議会
● 10月28日~29日・決算審査特別委員会
● 10月31日・ウトロ地域敬老会
● 11月 4日~5日・決算審査特別委員会
● 11月 8日・臨時議会
● 11月11日・JICA(ジャイカ)懇談会
● 11月12日・議会基本条例の研修会(会津若松市議をむかえて)
● 11月25日・臨時議会
● 11月27日~28日・シーニックバイウェイ全道フォーラム
● 12月 2日・定例議会にむけての会派説明会
● 12月 3日・ウトロ暴風雨のために停電
● 12月 6日・オホーツクEV(電気自動車)推進協議会(網走)
● 12月 8日・総務文教常任委員会
● 12月10日・一般質問締め切り・議会運営委員会
● 12月14日・国道334路線連絡会議
● 12月15日~17日・12月定例議会開催
● 12月19日・社会福祉協議会ふれあいチャリティーコンサート




今年も遠方の友人に、知床産の美味しい鮭を送ってあげることができました。本当に豊かな恵みを育んでくれる自然だと思います。

 


12月議会で初めて見た議員辞職
・馬場議員が町長選出馬のために議員を辞職したこと


 この4年間、議会という場に入らせていただき、本当に何もわからない状態で議会にかかわってきました。初めてのことばかりで他の議員のみなさまには大変お世話になっています。
そして、今回の定例議会最終日に来期の町長選に立候補をするために馬場議員が議員の職を辞されました。辞めるにあたって、議会会期中の辞職願は議会の承認が必要とのこと。その辞職承認のあと、議会は一度休憩をして馬場議員の挨拶を聞く機会を設けました。現在の村田町長もこうして4年前に挨拶をされたのでしょう。
 馬場議員は平成3年に初当選。それから20年の議員活動です。その20年をどのような姿勢で活動してきたのかと言う話を聞いて、本当にまじめにまちづくりという目標のためにがんばってきたことが理解できました。14年前にウトロでまちづくり団体を立ち上げて活動していたときに馬場議員は一度、話を聞きに来てくれたことがありました。議員は議論の場が大切というのは最近言われていることですが、馬場議員はこの議論をされながら議会でも良く発言されていました。町長選という場に臨むにあたっても、村田町長と政策や考え方で積極的に議論をして欲しいと思います。
私は、議員という立場でどちらを応援ということは行うべきではないと言う主旨ですが、政策議論についてはしっかりと見て確認していきたいと思っています。馬場議員、長い間の議員活動ご苦労様でした。





12月定例までの間、 3回の臨時議会では



運動地の中に残っている家屋。今は崩れています。


 * 新聞やニュースでも報じられていましたが、知床100㎡運動でまだ、斜里町が取得できていなかった用地が取得できた件、そしてその契約代金の件。これで用地取得は100%!
* もう一つは、人事院勧告に基づき、職員給与の引き下げ、職員、特別職の賞与の減額を行うために改正しなければならない条例の改正についての件。などが、主な議題でした。


12月議会で、議論された、決まった、考えた、内容 


●専決処分で12月3日の暴風雨被害にかかった公共被害は人件費も入れて2000万円でした。
川上小学校の体育館の壁、ウトロ教員住宅の壁など数カ所の被害、そして道路の被害。けが人がでなくて良かったと思いますが、これからも自然災害の被害には注意が必要。できることを日頃から確認しなくてはなりません。

● 来年のゴミは清里町と小清水町、そして以久科処分場の利用を延長して処理することになりました。
2011年1月から、ゴミステーションから収集されたゴミは清里町で消却、小清水町では埋め立てと、両町のルールのもと、処理されることになりました。基本的にこれまでのゴミ搬出方法を変えるものはないそうです。今まで通り、しっかりと分別を行ってゴミを出しましょう。
両町が引き受けてくれて良かったとは思いますが、そもそも、建設が一年遅れたことは大変残念なことです。企画、計画、そして実行という手順のどこが問題だったのか、他の事業でもこのようなことがないように、しっかりと検証を行っていくべきだと思います。  町外処理にかかる費用は 92,000円/㌧(清里)で他に運搬費と人件費がかかります。 3月までの費用は約70万円・来年は220万円の試算をしています。
一時は北見まで?と言う話もありましたが、引き受けてくれた両町に感謝です。


● 国保病院会計に一般財源から1億6000万円の繰り出し。
  今年度これまでの合計は5億6000万円。

 春に内科医師1名が辞められて、その後、内科医の合地先生が赴任されました。
現在は、非常勤の先生、外科の先生などの協力で以前のような診療体制に近い状況になり、在宅訪問診療も実施されるなど診療体制は整いつつあります。
しかし、常勤の内科医師は依然として一人。非常勤の先生の力を借りています。国保病院は企業会計で独立採算のシステムです。しかし、実際は医療収益と出費のバランスは取れず今年の予算時で4億円、今回の補正で1億6000万円の繰り出しになっています。
病院がなくなる?と言う当面の危機はなくなりましたが、経営という部分では依然
として大変な状況であることは変わりません。医師が見つからないのは事実ですが、だったらどうするのか?このままで良いはずがありません。来年にむけての計画はできているのでしょうか?

● 第4次行政改革実施計画の進行状況が示されました。
 その中で、住民との協働という取り組みが示され、今年度実施された「まちづくり1%支援事業」などがあげられています。同時に、「団体運営補助金等の適正化」という項目があり、そこでは補助金の交付などの基準を策定し、町民による審査会に諮り補助金の適正化云々」とありますが、私はどうして「町民」がその適正化を諮らなくてはならないのか?あるいは、一方でまちづくり交付金を実施するという整合性が見えてきません。
もっと、しっかりと行政の仕事としてこの協働という理念を議論すべきではないでしょうか?
事業支援、活動費支援として出している補助金の違い、と言う答えもありましたが、全てがそうではないはずです。数十以上ある団体について行政がまず、しっかりとした活動内容を見極めていくべきです。

さらに、この「まちづくり1%支援事業」についても、これまでの団体活動の整理も含めてさらに精査していく必要があるのではないでしょうか?


■他にもたくさんの質疑が行われました。「あれって?どうなってんの?」ということがありましたら、いつでもお気軽にお尋ね下さい。分かる範囲で、分からないときは調べてお答えします。











 


  決算審査委員会で昨年度の決算状況

 10月下旬から11月上旬の4日間で実施した決算審査特別委員会では、いくつか気になった事業がありました。中には毎年、実施されていないで、予算も使うことなく終わっている事業があったりします。毎年、担当の人は「できないいくつかの理由」を話され、「来年度にむけて検討」と言いますが、何度も続くと「おかしい」と思います。
また、数字の転記ミスなどがありました。小さな事、細かなこと、とは思いますが、やはりチェックが形骸化してしまうことは避けるべきです。今回、なんとかした方が良いのではと思ったのは、下水道事業の受益者負担金(下水道供用時に土地の面積に準じて支払うお金)の滞納未収金が思った以上に多くあること。
そして、その徴収は税務課が行うのではなく、下水道の方で管理していると言うことです。他にも給食費などもそれぞれの事業担当が行っていますが、受益者負担金は滞納年度も長期化し、はたして回収ができるのだろうか?とも思いました。
また、各事業の評価についても、その効果の検討等がしっかりできるようにすべきです。そうしたことで、その事業価値も明確になります。
いくつかの事業、今年は実施されているでしょうか?それとも、事業として消えているでしょうか?

国会では注目された「事業仕分け」。なにも国だけの話ではありませんね。





   来期に向けて、続投したいと言う村田町長答弁へ、私の感想です。
 村田町長は自分のマニフェストの9割は達成できたとおっしゃいましたが、私は首をかしげました。
確かに、ほったらかしにはしていないかも知れませんが、求めたいのは「あれもやった」「これもやった」ではなく、それらのひとつひとつの事業が、単独ではなくどのようなつながりを持って町の活性につながっているのかと言う検証を経ているのかという事を聞きたいと思うのです。
もしかしたら、どこかでつながっているかも知れませんが、残念ながらそれらを繋げる情報発信のツールが足りないと思います。
もう一つは、やはりゴミ処理のこと。一年遅れてしまったこと。この事はしっかり検証すべきです。
そして、先にも書きましたが、病院の問題はなにも解決していません。そもそも、村田町長はどうして公設民営方針を打ち出していたのでしょう?この部分は解決されていません。来期に向けてこの問題の方向性を示すのでしょうか?次回の定例議会の頃には具体的な施策が町長候補者から示されているでしょう。しっかり、確認して見ていきたいと思います。それにしても、9割達成は自分に甘すぎるのでは?と、思います。
 



  


●公営住宅の計画が6月に作られましたが、その後、その計画が一部、変更になって進められるかもしれないと言うことが議会ではなく会派の説明会で話されました。今後、正式にその内容について協議されていくと思いますが、今後の住宅を考える上で、高齢者の利用、福祉、まちづくりの観点からしっかりした計画が必要となります。



■1月18日ゆめホールで自治会連合会の皆さんとの意見交換会があります。聞かれることも多いとは思いますが、私も聞きたいことがたくさんあります。

■議会基本条例の勉強会も予定されています。誰のための議会なのか?を再確認です。






■ ホームページみてください http://akemichan.net /
  桜井あけみ 議会レポート

■ お知り合いの方で、このような私の報告に興味を持たれた方がいらっしゃいましたらご連絡下さい。お送りしたいと思います。最近は、ホームページ、ブログへのアクセスが増えてきました。嬉しいです。
同時にメールもたくさんいただくようになりました。何か、気になること気がついたことなどありましたらお気軽にご連絡ください。わたしにできる範囲でご返事したいと思います。

■ ブログ 「ふつう」の生活から http://akemiburogu.sblo.jp/  コメントを待っています。  
 「桜井あけみ後援会」   メール  koe@akemichan.net


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